第3回コーチングセミナー2010

 第3回のメインゲストは、シドニーオリンピックで女子の決勝戦を吹いたことで有名なアンパイヤーの安枝和子さんです。もちろん、日本においては、ただ一人の経験者であり、その存在は非常に貴重であると思います。地元からは、同じ審判仲間でもあり、また、東海ブロックの審判長を務める大橋俊彦氏においで頂きました。
 一般的にチームと審判、指導者と審判は、何か一つの対立軸のようなもので話されることがあります。また、コーチに近い現場サイドでは、「絶対に審判だけはやらない」「文句ばかり言われて割に合わない」など、非常にネガティブに語られることが多かったと思います。しかし、彼女は審判は試合を構成する一つの必要な存在の一つに過ぎないが、常に公正さを保つために、またゲームがあれないようにコントロールするために、日頃からトレーニングを積んでいること。そして、決定的な瞬間に自分が判断をしなければならない責任を背負ってゲームに臨んでいること。そして、ゲームを構成する利害関係者が皆でいいゲームができるよう努力と協力をしていけば、ホッケーはさらに発展していくと力づよく訴えてくれました。非常に前向きではっきりと断言するその力が、彼女のアンパイヤとしての資質であることがよくわかりました。大方の高校や中学の指導者の方はすでに行っていることではありますが、ぜひともコーチの方も審判員の資格を取りましょう。審判員の資格を持てば、ルールがあやふやでなくはっきりとわかります。またゲーム中の審判の心理状況が概ねわかります。そういったことを理解したうえで、練習や試合に臨めば、間違いなくもっといい指導ができるはずです。審判員をないがしろにするスポーツは絶対に発展しません。そういった意味からも、今後の安枝さんの活躍から目が離せなと感じました。安枝さん、大橋さん、どうもありがとうございました。

▼第3回コーチングセミナー2010 セミナー様子
第3回コーチングセミナー2010風景1
第3回コーチングセミナー2010風景2