第6回コーチングセミナー2010

 今回お願いした講師は、岐阜スポーツ科学トレーニングセンター課長の川口純子氏。そして中部大学教授の蒲生晴明氏。川口さんは、男子日本代表チームのフィジカルコーチであり、10年にわたり日本のホッケー選手のフィジカルコンディションを担当してこられた方です。また蒲生さんはハンドボールの名選手で「世界のガモー」と呼ばれ、押しも押されぬハンドボール界の第一人者である。

 川口さんは、指導現場を現実に歩いてこられた分、成功や失敗を繰り返しながら、ホッケーにおける体力というものの必要性を自分なりの理論で築き上げられてこられました。まず、いわゆる体力とは何かということを示しながら、無酸素系、有酸素系の考え方、ホッケーのポジション毎に必要とされる体力について、さらには体力づくりにおける計画の必要性、期分け、順序など細部にわたり説明をしていただきました。最終的には、正しく行ったトレーニングは、やった分だけ必ず積み上げられて裏切らない。正しいトレーニングとは4つの条件をすべて整えることと教えてくれました。また、グランドへ出て実技においては、いろいろなストレッチング、コーディネーショントレーニング、アジリティなどトレーニングの実際をわかりやすく伝えていただきました。

 蒲生さんは、もちろんハンドボールの第一人者であることはもちろんですが、日本オリンピック委員会において、実質的に日本の「一貫指導体制」の構築を推進された方でもあります。今回はこの「一貫指導」に焦点をあてて、コアな部分を講義していただきました。一貫指導とはいったい何のことか?なぜ一貫指導が必要なのか?どのように一貫指導体制を構築すべきか?一貫指導体制をどうやって推進するか?など、非常にわかりやすく説明していただきました。また、ハンドボールにおける具体的例や、競技転向の可能性、常に発掘する目を持ち恐れずにトライしてみる事が大切。しかし、一番重要なのは指導者が指導者としての基礎をもっているか?選手を伸ばす為に自分がいることを忘れていないか?常にオープンマインドで学ぶことを行っているか?など、凝り固まった考え方を否定し柔軟性を持って子ども達の指導にあたることの大切さを説いていました。

▼第6回コーチングセミナー2010 セミナー様子
第6回コーチングセミナー2010風景1

第6回コーチングセミナー2010風景2